私が観戦したのは、西武ライオンズvs.中日ドラゴンズ第三戦。敵地ナゴヤドームで戦った後、本拠地西武ドームへ移動しての初戦である。
序盤は両チーム共に点が入らないまま淡々と進み、四回にカブレラ選手のスリーランで先制。五回に成長株の中島選手がソロホームラン。
ところが、4-0で迎えた六回に大反撃を喰らい、谷繁選手の悪夢の逆転満塁HR。三塁側とレフト側外野席が沸く中、私が座るライオンズ・ファン側は怖い程静まり返っていた。七回には更に加点され、4-6。
七回、ライオンズのラッキー・セブン。ジェット風船で盛り上がったところで逆襲。二塁打に四球、死球で満塁、佐藤選手の二点タイムリーで同点。再び満塁で、打席はカブレラ。期待通り、この日二本目となる劇的な満塁HR! それも、打球が場外へ消えるという超特大の一発。打った瞬間に立ち上がってしまった私。周囲も勿論、先程の鬱憤を晴らすかのような熱狂振り。満塁で、しかも豪快なホームランに高笑いが止まらない!
その後はまたホームランを打たれ二点差まで詰め寄られたが、最後は守護神・豊田投手がきっちり締め、10対8で西武ライオンズが勝利を収めた。しかし――一試合に二本の満塁HRとは、何ともまあ大味な。これはシリーズ史上初だという。インタビューは就任一年目の伊東勤監督。
ヒーローは勿論、カブレラ選手。