日光東照宮の神厩舎の壁面(長押 なげし)には彫刻があり、八枚続きの物語になっている。「見ざる・言わざる・聞かざる」で有名な三猿は、そのうちの一枚。
1. 誕生。母子の猿。母親は子供の未来までも考えている。
2. 有名な「三猿」。子供の内は悪いことは見ない・聞かない・話さない。
3. 「一人立ち」する前の、座ったままの猿。じっくり腰を落ち着けて、これからの人生を考える。
4. 青い雲――青年期。若いうちは可能性が多い。望みを大きく持って上を見る。
5. 人生の曲がり角。崖っぷちに立たされた猿。しっかりと足元を見つめる。
6. 大人になった猿。恋愛中? やがて良き伴侶を見つけ結婚することになる。
7. 結婚。二人で力を合わせれば世の荒波も乗り越えて行ける。
8. 妊娠。妊娠した猿。やっと親の苦労が分かる。二世誕生も間近。