「善」の聖獣バロンと「悪」の魔女ランダの終わり無き戦いを描いたのが、バロン・ダンス。インド抒情詩「ラーマーヤナ」を題材としている。ショーは大きく分けて七幕あり、物語の流れを書いた日本語版コピーを入り口で貰った。
ステージ中央から聖獣バロン登場。バリ音楽・ガムランをBGMに、聖獣の舞いが続く。
序章の締めはレゴン・ダンス。
サデワ王子は、死神バタリ・ドルガの生贄として捧げられる運命。死神の使いである魔女は、王子の母親である女王に呪いをかける。
呪われた女王が「王子を生贄に」と命令するが、首相は背く。
魔女が首相にも呪いをかけて、王子を死神の家の前に縛りつけさせる。
そんな王子を哀れんだシヴァ神が、王子を不死身にする。
死神は敗北を認め、王子に自分を殺すように頼む。死神は天国へ。死神の弟子カレカも同じように天国に行きたいと望むが、王子は拒否。カレカは巨大な動物などに変身して王子と戦うが、いずれも負けてしまう。
カレカは最後の力を振り絞り、悪魔の女王ランダに変身。王子は、真実の神であるバロンに変身。バロンは助っ人達を呼ぶが、ランダが助っ人達に魔法をかけ、バロンがその魔法を取り除く。つまり、いたちごっこ。戦いに決着がつかないのであった。
というのが、バロン・ダンスの流れ。ショーの終わりに、会場となっている寺院の僧が代わりに鶏の生贄を捧げ、踊り手＝助っ人達に聖水を振りかけるのがお決まりらしい。