ルクソール観光を終え、土産屋まで馬車で移動することになった。
定員五人でボックス席に座っていたが、途中でオッサンの横の席に招かれて手綱を持たせて貰った。その分だけ若干のセクハラが入ったり、しつこくバクシーシ(チップ)を要求されたり、目の前で糞をしながら走る馬には参ったけれど、なかなか楽しい約十分間の移動タイム。
現地ガイドさんが都度頼んで私達を馬車に次々と乗せ、馬車は隊列を組むように走っていたが。
私達の直前を走っていた馬車が突然右折。店までは直線道路と聞いていたので不思議に思いながら見ていたら――何とそれっきりになってしまったのだ。
土産屋が私達ツアー客でいっぱいになった後も、問題の馬車に乗った人達が着かない。ガイドさん達は店の人と協力して各方面に連絡を取ったり、外へ探しに行ったり。私達は店内で香水の説明を受けたり、紅茶でもてなされたりしていたものの、最後の目撃者となってしまった私と相方は気が気ではない。
一時間後、その女子大生グループがやっと到着。道を逸れたところで即抗議すると、目的地が分からなくなったとか何とか言って連れ回されたが、最後には女子大生パワーが勝ったようだ。しかし、私が乗った馬車のオッサンといい orz
ガイドさんによると、警察に届けてあるし馬車仲間の証言から犯人も判っているので、その男は厳しく罰せられる見込みとのこと。ルクソールは観光客を大切にする街なのに事件を起こしたため、二度と馬車商売は出来ないよう免許も取り上げられるらしい。
何はともあれ香水購入。
夕食後は空港へ向かい、カイロへとんぼ返り。馬車事件以外にも細々としたトラブルが多く、待合室では皆ぐったり。
パンフレットではルクソールからの帰りは寝台列車だったところを、小さなテロが頻発していたこともあり、最終旅程表の段階で飛行機移動に変更になっていた。実際、旅行直後に大きなテロも発生したので正解となったが、列車も楽しみにしていたので残念だった。
ガイドブックは「地球の歩き方」シリーズ。