花野は太一を尾行。着いた先は白波会。またかるたか、と崩れ落ちる花野。太一は坪口相手に必死。
強くなりたい 強くなりたい この一秒を ただの一秒にしたくない
覗き見していた花野は、原田先生に捕まる。かるたの何が面白いのかと訊いた。
「そんなの やってみないと わかんないよ! でも やっても やっても わかんないよ? 私なんか45年やってもかるたのことがよくわからない ずうっと ずうっと わからない わからないからやるんだよネ」
千早は部室で畳の拭き掃除。いつも大江がやっていたのに気付かず、反省したのだ。その後一年生部員が待つ教室へ行くが、仮入部期間の一週間を終え、来てくれていたのは四人と激減。
花野は同級生と帰宅の途。太一目当ての皆はあっさり諦め、かるたを頑張って行く気もない。
ホラ これがふつうよ ふつうあんなめんどくさいことにハマってる人 選ばないよ
同級生達とファストフード店に入るが、話題が無いので沈黙が続く。部活に入らなかったら、ずっとこんな感じなのだろうか。思い浮かべるのは、原田や太一の言葉。わかりたい、と思う。
一年生部員はついに一人、男子生徒の筑波だけとなってしまった。泣いて謝る千早を皆慰めているが、太一は後悔。
だから嫌だったんだ 千早の教育係なんか
そこに花野が現れる。太一は満面の笑みで花野の手を取り、迎え入れる。
「来てくれてありがとう 花野さん ありがとう」
花野、陥落。
練習を始めるが、爪は長いままで、試合中にマスカラを気にする花野。大江が部室の外に連れ出して叱っても、彼氏が欲しいから綺麗にしていることの何が悪いのかと言う。
「花野さん 恋愛のことしか考えられないなんて 下品でくだらないですよ!!」
大江の叱責に、花野は怯まない。
「えー でも 百人一首なんて恋愛の歌ばっかりじゃないですか 人間の頭の中なんて大昔から愛だの恋だのなんですよ 私 絶対かるたにはハマんないけど 恋はがんばるって決めたんです 真島先輩 狙ってますから!」
男子部員は口出ししない方針。西田と駒野が、筑波に優しく話し掛ける。彼が覚えたのは、まだ20首程度。
「でも ぼく 強いですよ」
舌なめずりする筑波。こちらも何だか面倒臭そうな新入部員である。
memo
次々抜けて行く仮の新入部員達。ボロ泣き千早に悔やむ太一のところに、救世主現る。そりゃもう、手だって握っちゃうよ。登場した札は、白波会練習時に太一が広史さんとの対戦で払った「やえむぐら」のみ。