アユタヤからバンコク市内に移動。大渋滞に嵌り、踏切の上で立ち往生。遮断機鳴ってるw
バンコクでは、宝石、タイシルク、健康食品に民芸品など、怒涛の土産屋巡り。観光場所よりも軒数が多く、拘束時間も長いとはこれ如何に? 元々のスケジュールなのだろうが、こうなったのはオヤジ共のせいでもある。彼等は年に数回のペースで一緒に海外旅行をすると言うが、行き先は主に東南アジア。飛行機に乗る時間が短く、同じアジアなので気楽なのだとか。
つまり、それが現地ガイドさん達への態度に表れているわけで。ガイドが日本語を使ってくれるのが有難いと言いつつ、パッペンさんに対してはちょっかいというより、もはや苛めの域。「日本語が下手」、「何言ってるのか分からない」などなど、実際はそんなことはないのに、文句を言っていないと気が済まないらしい。
終いには「アユタヤは前にも来たことがあるから、説明は要らない。観光も要らない」。結果、パッペンさんの案内が、観光場所の名称程度となってしまった。おいおいおい、私達は初めてだっての!
パッペンさんは私達が何も買わないのを見て、次にタイ式マッサージを勧めて来た。私と相方はパス。オヤジ共も最初は料金が高いだの、チップを払うのが嫌だとごねていたが、パッペンさんの粘り強い勧誘に根負け。二時間で4,000円のところを3,500円に値切り、マッサージを受けることになった。値切るも何も、マッサージ屋に相談もせず、ガイドの一存で決めて良いのか?
しかし、気が付けば、全てがパッペンさんの思惑通り。アユタヤでの観光ガイドは説明を省略したから楽だっただろうし、煩いオヤジ共は適当に相槌を打って無視していれば万事オッケーだったし、マッサージ屋に連れて行けば仲介料も貰えるのだろうし、おまけに二時間は離れられる。うん、意外と強か。彼女のこと、心配して損したな。
オヤジ共がマッサージ屋に収容されることになり、私と相方に自由行動の時間が与えられた。しかし、急に言われたところで、街外れから何処かに移動するだけのタイ・バーツの持ち合わせは無い。近辺を散策し、オープンカフェで一服。
タイ土産はお酒のメコン。現地のセブンイレブンで売っていた。
その他、カンボジア土産含めいろいろ。
旅の締め括りはタイ風しゃぶしゃぶの「タイすき」。オヤジ共のマッサージが予定時刻をかなりオーバーして終わったため、夕食の制限時間は40分。熱々の海老やらチリソース味の何やらを口の中に放り込み、少し鍋をつついた程度で締めの雑炊作りに取り掛かって貰い、完全に出来ていないうちから軽く一杯食べるのがやっとで、慌しく店を出る羽目になった。
これでオヤジ共と食卓を囲むのも最後。開放感もあって、勧められるがままに彼等が持ち込んだ日本酒を頂いてしまった。おまけに、これまでの不快感も何処へやら、会話まで盛り上がって、空港へ向かう車内では酔っ払ってしまった相方とオヤジ共がずっと喋りっ放し。オヤジ共は使い残した醤油をパッペンさんにあげていた。本当に嬉しそうに受け取っていたので、まあ一つでも彼女が喜ぶようなことがあって良かったかも。
盛り上がったまま、空港に到着。パッペンさんも交え、オヤジ共と一緒に記念写真まで撮ってしまった。帰国便は皆同じJAL/TG622便だが、一応ここでオヤジ共に別れの御挨拶。すると、「こんなオジサン達と一緒で迷惑掛けてゴメンなあ」。何だ、迷惑掛けているという自覚がちゃんとあったのか。常識外れな言動と行動が目に余ったオヤジ三人衆だったが、意外と可愛い奴等に思えて来るではないか。うーん、慣れとは恐ろしい。でも、これっきり御縁が無いことを切に願う。
後日談。旅行から約二ヶ月後、自宅にビデオテープが届いた。観光ガイドもそっちのけで動画撮影していたオヤジからで、ビデオを送ってやるからと言うので渋々住所と名前を教えたのだが、本当にちゃんと送ってくれたのと、すっかり忘れかけていたのとで驚いた!
所属しているビデオ・サークル向けに製作した、字幕スーパーと音楽付きで30分の立派な作品だった。何時の間に撮っていたのやら、私が大口開けて食事をしている場面はともかく、あの超VIP様がビデオに向かって手を振っている。最後に一緒に撮った写真、札幌ラーメンセットなどをお礼に贈らせて頂いた。
すると更に二ヶ月経った頃、違う編集が施されたビデオテープに加え、彼等の地元特産品である酢橘が届いた。人とのお付き合いはどんなことが待ち受けているか分からない。旅行中に喧嘩を売らず踏み止まっていて、本当に良かったwww
fin.