毛越寺(もうつうじ)の開山は中尊寺と同じ850年で、奥州藤原氏二代基衡から三代秀衡の時代に多くの建物群が造られたという。奥州藤原氏が滅亡した後に消失し、現在は1989年に再建された平安様式の本堂や庭園を見ることが出来る。国の特別史跡、特別名勝の指定を受け、世界文化遺産にも2011年に登録された。
毛越寺はとても広い。大泉が池の周りに、海岸の風景を模した築山や出島、洲浜(すはま)、仏の世界を表現した浄土庭園、数々の御堂が点在する。松尾芭蕉が訪れて詠んだ「夏草や兵どもが夢の跡」の句碑もある。
毛越寺を開いた慈覚大師円仁を祀っている開山堂。
壮大なる毛越寺伽藍復元図。
岩手県南部は餅料理が有名とのことで、毛越寺境内にある人気の茶店に寄ってみた。パンフレットに写真付きで紹介されている「藤原三代お餅膳」は、餡子、ずんだ、生姜、じゅうね(えごま)、胡麻に、口直し用大根おろしの小鉢が計六つと、雑煮の椀、漬物がセットになっている。おやつ程度で御手洗団子サイズを想像していたのに、普通の角餅かそれより大きいくらいだった。美味しかったけれどもヘビー過ぎた。