第215首 壇上の姿に震えたわ

ちはやふる ちはやふる_高3 漫画
漫画「ちはやふる」の伏線や感想などの超個人的備忘録。あらすじの記述あり。ネタばれあり注意。

名人位クイーン位決定戦前夜祭。千早は新と会い、顔を赤らめる。新は緊張していると笑っている。会場にはたくさんのカメラ。若宮が現れた。千早や新と同様、若宮はいつも制服姿だったのが、今回はスノー姫の着物と同じ柄。

舞台挨拶が始まった。まずは周防。

「去年 永世名人になって もう終わりと思ってましたが まあ まだ次の目標も夢もないので とりあえず名人戦がんばります」

続いて、挑戦者の新。周防の時と一変、観衆は和やかに見守る。

やっと来てくれた あの永世名人の孫が まっすぐ育って 周防久志を倒しに!!

新は舞台上から、祖父の幻影を見た気がした。挨拶しながら考える。

でも 本当にそうやろうか 自分が弱かったら その資格がないと思われたら すぐにひっくり買える目線――…

結川は周防を観察。

「綿谷くんが感じてるような畏れが 周防さんにはない プレッシャーがあらへんゆうか 名人やのに かるたがどうでもいい」

若宮の挨拶は、若宮の「W」、詩暢のブで「V」のジェスチャーから始まった。年配男性陣が陰口を叩き始める。最近の若者は、特に女子が自由にやり過ぎ、五番勝負の直談判が生意気、SNS活動は不要、女の子たちがギスギス勝負しなくても……など。

千早の挨拶の番になった。

「今回 クイーン戦を五番勝負の新しいものにしてくださって ありがとうございます 小さいころから かるた会でも部活でも 男子と同じ土俵で戦ってきました 私は団体戦も個人戦も 男女の差のない 競技かるたに育てられました この五番勝負でどうか 私と若宮クイーンの 鍛えてきた気力と体力を見てください」

皆、途中から静まり返って聞き入り、最後に盛大な拍手が送られた。綾瀬の「A」と、千早の「C」で挨拶を終える。

歴代クイーン達は、やっと五番勝負になって感慨深げだが、もっと早く出来ていたら。

「なに言うの 間に合ったわ あの子たちの番に 間に合ったのよ」

一方、予定していた五十嵐読手と牧野読手がインフルエンザで欠席となってしまった。芹沢読手と、急遽山城読手を確保していると言う。後で音源を聞き返そうと考える千早と、大好きな山城に喜ぶ周防。新と若宮の顔色は変わらない。


ホテル客室に引き、会場でろくに食べていない千早に、母がコンビニ惣菜などを与える。

「千早は主役のひとりなのに アウェイで戦ってるみたいで かっこよかった 壇上の姿に震えたわ」

千早は照れ笑いしつつ、荷物を解きにかかる。が、何故か千歳の枕が出て来た。仕事で佐賀にいる千歳の荷物に、千早の着物。

ちはやふる
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memo

決戦前夜。陰口を言うオッサン達の後、千早と詩暢がそれぞれ同じような無表情で描かれているが、少なくとも耳の良い千早には聞こえているのだろう。読手の交代は、千早に吉と出るか。皆が大好きな五十嵐、千早の苦手な牧野が消えた。

しかし何と言うか、くだらない試練を与えてくれたものだ。恋愛面も結局変化無し。最後の決戦くらい、純粋に力と力の勝負で、まっさらな状態で臨んで欲しいのだが。

posted on May 31, 2019
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