ホテル・シュランネは、小ぢんまりとしたアットホームな雰囲気の宿。
私達に当たった118号室は二部屋をくっつけたような作りで、ベッドが四つ置いてあった。シャワーのみで脱衣所が無いのも不便だったが、質素な中にも可愛らしさに溢れていて居心地が良い。夕食には家庭的なハンバーグが出て来て、スタッフもフレンドリー。同じテーブルに着いた熟年ご夫婦がそれに気を良くして、フランケンワインを奢ってくれた。
ローテンブルクは城壁内への車両の通行が規制されており、団体客向けホテルは城壁の外にしかないらしい。ホテル・シュランネは城門近くのシュランネン広場に面しており、街中の通行を避けることと短時間で乗降することを条件に、私達の大型バスは乗り付けることが出来たようだ。
時は中世、ローテンブルクに攻め込んで来たスウェーデン軍に対し、ワインの大ジョッキを飲み干すことが出来る者がいたら街は破壊しない、という賭けに勝利して陥落の危機を脱したという伝説がある。
その様子を再現したのが、街の中心マルクト広場に面した市議宴会館にある仕掛け時計で、11-15時の一時間毎、夏期のみ夜九時と十時に動く。時間になると時計横にある二つの窓が開き、マイスター・トゥルンク=酒飲み市長と、スウェーデン軍の将軍の人形が大ジョッキを傾ける。観光客は皆これを見に来るので、夜が更けても広場は賑わっていた。
かなりぼやけた画像だが、左が将軍、右が老市長。
あっという間に終演。
旧市街南部、プレーンライン。絵葉書などでも良く取り上げられる風景。