第45首 みんながここにいたらもっといいなあ

ちはやふる ちはやふる_高1 漫画
漫画「ちはやふる」の伏線や感想などの超個人的備忘録。あらすじの記述あり。ネタばれあり注意。

部室での練習に気合が入る千早と太一。少しの差で千早が札を取る。

太一が鋭くなってきた 楽じゃない……

挑戦者決定戦の時、翠北会所属の人が山本の勝利を我がことのように大喜びしていたのに対し、白波会所属の千早や太一は坪口の敗戦が自分のことではなくても悔しかったのだ。


千早はクリスマスイブにあるクラスの打ち上げ会に、強引に参加させられることが決まった。他のクラスでも同日に似たような会があり、クリスマスイブは部活動休止。

当日、千早は唯一同じクラスの駒野の隣に座ろうとするも拒否され、ちゃんと話したことのないクラスメイトの輪に入りそれなりに楽しく過ごした。しかし、駒野にふと漏らす。

「でも… 部のみんながここにいたら もっといいなあ」

駒野は千早に話す。

「おれ なにかの本で読んだことあるよ 『ここにいたらいいのに』って思う人は もう”家族”なんだって つきあいの長さも深さも関係なく」

千早は新に電話を掛けてみた。

「新… 新… 携帯電話ってすごいねえ~~ かささぎみたいだねえ~~~~ 声聞けてよかった! またね!」

それだけ言い、千早は満足。かささぎとは、織姫と彦星が天の川で遭うのを翼を橋にして導いた鳥のこと。電話が切れ、あっけにとられる新。


年が明け、真島邸の大画面テレビで名人位・クイーン位を観ることになった。太一をかるた部に誘い入れた千早のことを、太一母は快く思っていない。それがありありと伝わって来るので、太一母の目がある居間に通されたところで千早は寛げない。

「…… おれの部屋 行く?」

前に訪れた時は、「男の部屋なんかポンポンはいるもんじゃねーし、おれだって入れねーよ」と拒否されたのに。頬を赤らめ、太一の背中を見る千早。

あ 変な感じ ドキドキする

千早が太一の部屋に入るのは小学校以来。間取りは変わっていないが、プラモやおもちゃやポスターがなくなりすっきりしている。太一もまた、少し頬が赤い。黙ってじっと見て来る太一に、千早が「何?」と問い掛ける。顔を隠すように背ける太一だが、千早には何だか良く分からない。

「いや…… …… いや…… いや……なんか 千早が部屋にいる…………」

そこで「太一ッ」と太一母が勢いよく部屋の扉を開けた。太一はビクッと青ざめる。太一母の額には青筋。

「ドアを開けておくのはマナーでしょう? ほかのお友達が見えられたわよ」

西田、駒野、大江も到着し、太一は飲み物の用意をしに行く。太一母が太一に言う。

「まえも思ったけど…… 冴えないわね かるた部の子たちって 太一 無理してるんじゃないの? かるたなんていつまで――……」

太一は母を無視して立ち去る。母、溜息。

クイーン戦が始まり、テレビを食い入るように見ている千早を、温かい目で見守る太一。そして、テレビに映る若宮が別人のように巨体化していて、一同驚愕……

ちはやふる
ちはやふる

memo

クリスマスに新に電話して嬉しそうにしておきながら、第3巻第13首以来の真島邸訪問で太一の部屋に案内されてドキドキする千早。ラスボス感漂う太一母が本気で怖い。太一の「いや……なんか 千早が部屋にいる…………」に千早も何だか分からないといった様子だが、千早がベッドに座ってしまっているのは無意識だろうし、また別のことだろう。太一が何を考えているのか分からないが、後日何かのエピソードに繋がる?

登場した札は、千早と太一が部活で練習している時の「ほととぎす」、そして新との電話にて「かささぎの」。

posted on September 15, 2015
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