千早は敗戦。倒れ込む寸前、太一と大江が止めた。二勝二敗で、駒野が運命戦。駒野は立ち上がって一息。
怖い 最後の一試合 勝負の矢面
次の一手で決まる局面で、駒野が敵陣の札を取って終了。瑞沢が三勝二敗で準決勝勝利、決勝進出。千早は駒野に何故飛び出せたのかを訊ねる。
「聴き分けられるわけないじゃん イチかバチかだよ 僕が見てきた試合のデータでは 運命戦では『あ』の札が読まれる確率がほんのすこし高かった それだけ」
駒野はまだかるたを始めて一年三カ月だが。
僕を助けるのは 僕のデータ みんなのことも助ける かならず
北央は三位決定戦へ。須藤はプレッシャーを掛けつつ、真顔になる。
「おれも甘かった 決勝まで行くと思って いまの試合見てなかった 決勝まで行くと思って 出し惜しみしてた 見てるから 北央なら勝って終われ!」
決勝戦を前に集まる瑞沢メンバー。千早の手首を、太一が無言で掴む。太一が千早の握り拳の指を一本一本起こして行くと、千早本人も気付かぬうちに握り込んでいたので、掌には爪の跡がくっきり。
力を抜け 力を抜け 力を抜け 力を抜け 決勝戦だ
筑波が宮内先生に、大江を外して自分をスタメンに入れるよう主張。
「目立ちたいとかじゃないです でも おれもいるんです 富士崎も決勝も怖いけど おれもいますよー!」
筑波に言われ、大江は微妙な表情で次も出ると言うが、次第に俯く。
「……うそです 筑波くん 勝ってきて……」
memo
恵夢相手に結局負けてしまった千早。これだけ描写を割き、負けて終わっているし、いつか再戦があっても良さそうだが。そして、仲間達のお陰もあっての決勝戦進出。見所は、無言で千早の握り拳を解く太一。準決勝で読まれたのは「うらみわび」「はなさそう」「みせばやな」、最後の札が「ありまやま」。