準決勝の明石第一女子戦でマークすべきは逢坂恵夢。クイーン戦予選で東代表の山本と対戦した、西代表である。花野の偵察メモには女子的なバッグやストラップの情報しか書いておらず、使えねえと西田が愚痴るが、駒野はそんな情報からも各選手の性格を分析。千早は格下に当てて確実に勝っておきたいところ。
でも わかってる うちのエースは肉食系だ 強い相手と純粋に戦いたいはず――…
千早は対戦しくて葛藤しながらも、皆の予想と反し、格下と当たりそうな席を希望。
千早が勝ち星を計算してる あと2勝で手にはいる日本一を見てる
ならばと、西田は忠告。
「北央戦の最後でおまえ 『同時だからそちらの取りです』ってあっさり引いたよな 際どくても引いたらダメだ 勝ちたかったら 全部モメろ」
富士崎対北央。富士崎の応援団に対抗し、西田姉が北央の横断幕を持ち込む。誰か端を持ってくれる人はと探せば、須藤が名乗り出てくれた。ハートマークに彩られた横断幕を持つ須藤に、恐怖のブリザードが吹き荒れる北央選手団の心中……
瑞沢のオーダーが決まった。太一は千早を逢坂に当てると言う。
「北央は予選で 互角の選手同士を当ててくれた なのに おれらがそれを避けるのか? 千早 勝てばいい 勝ってこい 瑞沢勝つぞ」
そのエース逢坂は場所を間違え、富士崎チームの前に座っていた。
秋に見た逢坂さんは 速さ重視じゃなく 柔軟に相手の動きを見るかるた 私も丁寧に 正確に
千早は仲間達を見る。
準決勝 みんながくれたチャンス ああそうだ…… 一人でどんなにがんばったって来られない ここは5人で並ぶ近江神宮の畳
しかし、千早は逢坂に一枚目を以前より格段に速いスピードで取られる。
memo
決勝トーナメント、準決勝。逢坂恵夢の初登場は、名前と顔程度だったが第8巻第44首。取られた札は「あわじしま」。