番外編で登場した新一年生、長良凛月が主役の続編。メモのみ投稿。
第一首
本作のタイトルにも入っている「きみがため」の歌は二つ。
君がため春の 野に出でて 若菜つむ わが衣手に 雪は降りつつ
君がため 惜しからざりし 命さへ 長くもがなと 思ひけるかな
物語は番外編で予選通過後、全国大会前の時期から始まる。凛月には凛風(りか)という小学一年生の妹がいて、母親は三年前に他界。番外編での描写から、兄弟の多い大家族かと想像していたが、妹は一人。父親は帰宅が遅い。妹の学童のお迎えも、凛月が行くのが常らしい。所謂ヤングケアラーか。
同級生の秋野千隼、NEWちはや。作者様が以前SNSで反応していたが、プロ野球選手の名前から拝借したのかな。休み時間にかるた札を弄っている凛月を見ていただけで、決まり字やルールを完全に覚えてしまう程の頭脳の持ち主。そして、サイコパス級の毒母持ち。
全国大会を前に、筑波がB級準優勝。原田先生がどどーんと登場し、選手が増え過ぎて試合のエントリーすら抽選になるので、準優勝二回で昇段に緩和するなど、昨今の状況が語られる。
凛月の母親の遺品より、桜沢先生と富士崎高校かるた部での友達だと判明。
第二首
凛月が桜沢先生に見入っているのを、傍らにいた女子選手が「惚れられちゃった」と勘違い。全国大会で絡んで来そうだが、キャラ付けが濃い人ばかりでお腹いっぱいだよ。
千隼という名前を聞いた菫が過剰反応。波田家に部員皆で夕食にお呼ばれ、但し千隼は毒母対策で諦め、凛月は妹のお迎えで戻されるなど、問題課題が所々に。
第三首
風水に拘る安田のために、皆で「お水取り」遠足へ。また、案の定、千隼の近江神宮行きを毒母が許可する筈も無かったが、条件を満たすため初段認定大会に出場。凛月こそ父が仕事を無事休んでくれるのか怪しいように思えるのだが。