第122首 試合で曲がらなかったやつを言葉で曲げないでくれ

ちはやふる ちはやふる_高2 漫画
漫画「ちはやふる」の伏線や感想などの超個人的備忘録。あらすじの記述あり。ネタばれあり注意。

千早は周防を前に、世界が歪むような感覚。

偶然だと思ってた 枚数差を調整して狙うってことは 取れるのに取らない札があるってことだ 相手のミスも数字のために誘うってことだ そんな選手がいるなんて そんな人が名人だなんて

須藤は千早の様子を伺う。

綾瀬みたいなバカまっすぐタイプは呑まれて終わりだ そうそう自分のペースに持っていけねえ だから名人なんだ

と、人のことより。須藤は太一と対戦中。

こいつ…… こんなかるただったか? 器用にいろいろこなすやつだったが まさしく器用貧乏だったのに 落ち着いてきてる……

太一の関心は、須藤に小石川、周防名人までいる練習環境。そこでふと千早に目を移したところ、27対13という大差で負けている。お手つきが多くないとならない数字。太一は周防の横顔を見る。

そういう 魔法……

千早は、名人戦で周防と対戦した武村の様子を思い出し、一旦立ち上がった。

周防さんになりきろうとしたとき なにを感じてた? 小さな声は相手に近くに寄ってもらうため 小さな音と生きるため 正確な位置の把握 押さえ手…… 耳だけの人間になるため

途中ラッキーな取りに違和感を覚えながらも挑み続けるが、14枚差負け。周防が急に大きな声で「ははっ」と笑った。一転、いつもの小さな声で千早に言う。

「君 おもしろいね かわいくて 前向きでへこたれなくて 友達も彼氏もいて クイーンにもなりたいの? なれないよ」

周防が立ち去る。その腕を太一が掴み、羊羹を差し出して次の対戦を申し込む。出世を予感させる男……!


太一は周防に、千早に言った理由を問う。周防は口を歪めて答えた。

「まっすぐな子って 曲げたくなる」

目の色を変えて怒る太一。

「試合で曲がらなかったやつを 言葉で曲げないでくれ」

太一は周防に負けて終わったが、部の女性が状況を見ていた。

0-14で 周防さんの勝ち これは狙った数字 でも あの子 お手つきは一度もしなかった そんなのいつ以来? 周防さんがきっちり25枚取らされた

太一は千早と帰り道で別れ、周防に感想戦を頼みに行き、「彼女と帰れ」と断られ、頭を下げる。

「…… ほんとは彼女じゃないんです 虚勢はりました すみません」

周防は太一の肩をがしっと掴んだ。出世する……!


千早は原田先生の自宅に立ち寄った。

「原田先生 私―― わかった気がするんです 周防さんの 弱点」

ちはやふる
ちはやふる

memo

周防との練習試合に挑む千早。太一も須藤と対戦しているのに、周防の動きに気付く余裕なんて生まれるのか? 周防が千早に「クイーンになれない」と言った理由は、単なる意地悪? 読まれた札は「こぬひとを」「ゆうされば」。何より、繰り返される「出世する」にワロタwww

posted on December 22, 2015
-

related entries