第118首 最後の最後は

ちはやふる ちはやふる_高2 漫画
漫画「ちはやふる」の伏線や感想などの超個人的備忘録。あらすじの記述あり。ネタばれあり注意。

痛む膝を抑え、立ち上がる原田先生。

膝をかばいもせず 策もなく取り合っとった 夢でも見てたか 飲まれた…… こんな17歳がいるのか

手を広げ、場の空気を呑み込む。再び集中しようと努めるが、次も新に自陣を抜かれる。

『偉大な先人の物真似をする若僧』 ……そう思えるかと思ったのに ちがうな 本物だ どこに動かしても取れる柔軟さ バランスの良さ…… どうやったら勝てる……? どうやったら

太一も汗しつつ考える。

先生 なんで そんなに懸けられる? 「青春全部 懸けたって 強くなれない? 懸けてから言いなさい」 懸けてきたからこそ 怖いんだ なにも残らなかったら? 悔しさしか残らなかったら――

北野先生は回想する。原田は確かに名人戦に挑戦した頃は強かった。医大での研修期間のため、練習不足で負けてしまったが。医者になってすぐ、練習相手のいない沖縄に赴任。木のかるたしかない北海道に赴任。東京で開業医になった頃には37歳で、”感じ”の才能はもう翳りを見せていた。

原田は痛みを堪え、勢いつけて転がりながら札を取る。誰もが才能に溢れ、”感じ”が良いわけではないので、そんな人が強くなるために作ったのが白波会。

室内の観戦席に戻る千早。食い入るように試合に目を向ける千早に、圧される太一。

小学生の私なら

千早は、小学生の自分が無邪気に新を応援している姿を想像する。

中学生の私なら……

いつも話を聞いてくれて、白波会で待ってくれていた原田先生を思い浮かべる。

高校生の私なら

応援に力が入るあまり、太一の肩を鷲掴みする千早。太一も必死の形相で戦況を見守る。真正面を見据える原田。

メガネくん きみにも味方はいるだろう 綿谷先生もいつもきみの側に立つだろう でも 最後の 最後は

ちはやふる
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memo

挑戦者決定戦って11月末なんだよね? 12月生まれ設定の新はまだ16歳ですよ、原田先生! まあ、高二=17歳のイメージだし、誤差の範囲内だけど。太一の「懸けてきたからこそ怖いんだ~」で千早のワンカット。小学生なら、中学生なら、と自己分析する千早が「高校生の私なら」のコマで描かれているのは太一。

読まれた札は「あまのはら」「あしびきの」「よをこめて」「こころあてに」「なげけとて」「ちぎりきな」。新が抜かれた一字決まりは「すみのえの」。最後に払われたぼやけた札は「たまのおよ」。

第22巻終了。コスモスの花言葉は「乙女の真心」「調和」「謙虚」。裏表紙で紹介されている歌は、作中にはないが表紙絵のイメージと合いそうな「はなさそう」。巻末四コマ漫画は、かなちゃんの体育祭リレー必勝作戦。

posted on December 18, 2015
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